編集長のブログ44 歯・口腔の健康と全身の健康との関連
●歯・口腔の健康と全身の健康との関連を示すさまざまなエビデンスが明らかに
5月25日、日歯会定例記者会見がありました。堀憲郎会長は、平成29年5月23日経済財政諮問会議(伊藤元重、榊原定征、高橋進、新浪剛史)においても歯科の重要性が認められつつあると述べました。
同会議は、国民生活の質(QOL)の向上:健康増進・予防の推進において、「歯・口腔の健康と全身の健康との関連を示すさまざまなエビデンスが明らかになっている。生涯を通じた歯科健診の充実、入院患者や要介護者に対する口腔管理の推進など歯科保健医療の充実に取り組むべきである」との見解を示しているとし、口腔機能の管理による在院日数の削減効果を図に示し、いずれの診療科においても在院日数の減少効果が統計的に有意に認められ、10%以上の効果があった。全身的な負担の大きな治療に際し、口腔内の細菌の分布が崩れるのを防いでいるものと推測できる」としています。
定期的な歯科健診を受けている人ほど、年間医科医療費が少ないことがわかっています。国民医療費が毎年1兆円ずつ増大しているので、「財政面においても歯科医療が日本を救うことになるのではないか」と堀会長は述べました。
その他、以下の報告がありました。
・歯科医師専門医制度構築のための第三者機構設立作業部会、今後の議論の進め方について報告(柳川忠廣副会長)
・受動喫煙防止対策を強化・実現のための署名への協力のお願い(高野直久常務理事)
・平成28年度福祉共済保険制度加入者の死因調査の報告(今里憲弘常務理事)
・東京オリンピック・パラリンピック対策ワーキンググループ報告書(小林慶太常務理事)