編集長のブログ39 歯科衛生士不足をどう解消するか
歯科医院では、歯科衛生士の確保が悩みの種の一つです。募集してもなかなか良い人材が集まらない、採用しても短期間で退職してしまう等々。さらに、昨今の予防中心の歯科医療のパラダイムシフトの展開で、歯科衛生士不足がますます深刻になっていくことが予想されます。
日本歯科医師会でも、この問題に会をあげて取り組もうとしています。日本歯科医師会の医療管理委員会でこの度(3月)、歯科衛生士の認知度を向上させるべく「次世代の歯科衛生士を確保する対策案」をとりまとめ、連携して事業を展開していくために都道府県歯科医師会に周知したと、報告がありました。
【日本歯科医師会の対応】日本歯科医師会と日本学校歯科医会との連携、「ハイジニスト」という表現の検討、メディア(映画、ドラマ等)への活動、魅力的な制服(白衣等)デザインの検討
【都道府県、郡市区歯科医師会の対応】地域の歯科医師会は、実情に応じ歯科衛生士会と連携のうえ、中学校、高校のホームルーム等を訪問、歯科医療や歯科衛生士について説明する機会を設けていただく。
※地域において対応が可能であれば説明の対象を小学生にも拡大する。
歯科衛生士の認知度については、私の知人が「歯医者にいる看護婦さん」と呼ぶくらいなので、確かにあまり高くないかもしれません。現に、日歯役員が2月18日、現役の高校生6名に意見を聞いたところ(写真)、すべての人が知らなかったそうです。
しかし、彼らにしても、歯科医院に行けば歯石などを取ってくれる女性スタッフがいることは知っているはずです。まずは「歯科衛生士(ハイジニスト)」という職名の認知度を上げ、職業としての魅力をアピールすること。それ以前に、歯科衛生士の仕事が真に魅力のある仕事であるべく院長自らが医院改革に努める姿勢が、将来の人材確保につながるのではないでしょうか。